京都市伏見区の社会福祉法人 紫山(しさん)福祉会 大受保育園(おおうけほいくえん)。

3大行事 ぞうけいあそびてん

ぞうけいあそびてん

造形あそび展

3大行事 ぞうけいあそびてん

身体をいっぱい動かしてあそぶ心地良さや、いろいろな運動あそびを通して友だちと一緒にいることの楽しさや、やり遂げたという自信を体験してきた子どもたち。

秋になると、目の前の素材に真剣に向き合う姿が見られるようになります。

子どもは手先を使う事によって脳の発達が促され、それによってより進んだ思考と巧緻性(手・指の細かな動き)がでてきます。

子どもの柔軟な頭脳は創造への無限の可能性を秘めています。

描いたり、作ったりする自己表現活動を通して、この巧緻性と創造性を育て、明るく、逞しく、いきいき豊かな人間を形成する事に、幼児の創作活動の意義があると考えています。

指先に神経を集中させるあそびから、集中力を育て、物事への興味を持ったり、考えたりする力をつけていきます。

そして、子どもは、その創作活動の中から生まれた作品を人に見せ、共感を得ることによって喜びを感じ、さらに創作意欲を高めていきます。

当園では、展示する制作展にとどまらず、全園児によるごっこあそびを楽しむために、一つのテーマに向けて各年齢の成長段階に応じた活動(あそび)を取り入れ、ごっこあそびへと発展させています。

ごっこあそびの当日は、園庭に沢山のお店が立ち並び、売り手と買い手に分かれたあそびが3日間くり広げられます。

オープニングとエンディングには、全園児参加の体操や踊りをし、『お買い物ごっこ』の雰囲気を盛り上げます。この様子は、2Fのベランダから保護者にも参観して頂いています。幼児クラスでは、売り手と買い手のどちらの様子もお家とは違う姿が見られると毎年楽しみにしておられます。

ホール展示中は、友だちと一緒に他クラスの作品を見たり、保護者に見てもらったりしています。

この日ばかりは、ホール狭しと、壁面、床にぎっしりと子どもたちの作品が展示されます。

〇絵画(0歳児~5歳児)、個人制作、クラスの共同制作

〇幼児合同共同制作は、みんなで決めたひとつのテーマで、3歳、4歳、5歳がそれぞれの役割で造形あそびを楽しみます。

〇全園児によるごっこあそびに必要な品物

お店屋さんごっこ、レストランごっこ、お祭りごっこ等々

〇乳児組は、作品(結果)というより、遊んでいる過程の子どもたちの様子を写真におさめ、コメントを添えて展示しています。

これは作品だけでは分かりにくい一人ひとりの子どもの姿(表情・思い・ことば等)が見られ、保護者から好評を得ています。

造形あそび展は日常の子どもの生活の中にあり、あそびながら作る、作ったものであそび、見て楽しむ、そんな皆が楽しいものでありたいとの思いで取り組んでいます。

乳児期

~“手”を使って“イメージ”を広げよう~

ゆったりと落ち着いた雰囲気の中で子どもの基本的な欲求を満たしながら、子ども自身が安心して物事にかかわっていけるような情緒を安定させる事が、子どもの育ちを支える大前提となります。

子どもたちの身近な場所に、意図的に、かつ さり気なく遊具や玩具を置いておくと、「何かな?」と自然に子どもたちの手が伸びます。

触ったり、ひっぱったり、握ったり、つまんだり…と子どもの遊びが始まり、そこには一人ひとりの発見があり、笑顔があります。

見ること、聞くこと、触ること、嗅ぐこと、味わうことを通して、しっかりと物を感じとり、触ってみたくなるような、やってみたくなるような好奇心をくすぐりながら、探索活動が十分できる環境を用意してやりたいと思います。

「やってみたい」「やれるかな」「やれそう」と見通しを持って遊べ、くり返して遊べる活動の中で、「やれた」「面白い」楽しい活動が「またやりたい」と次の意欲へとつながり、自信を身につけていきます。

自分のイメージの世界で遊ぶ中で、会話や友だちと遊ぶ楽しさも感じてきて、自発性や社会性の芽ばえは、次にくる幼児期の主体性の育ちとなり、自立に向けて大切であるといえるのです。

又、子どもの絵にはおはなしがいっぱいあります。

1本の線にたくして「これ お母さん」「じどうしゃにのってお買物にいった」「〇〇ちゃんとおたんじょうびおめでとうしてるねん」等、たのしいおしゃべりがたくさん聞かれます。

「子どもの絵は見るものではなく聞くもの」を大切に!

幼児期

~自分の手で物を作り出す喜びを感じよう~

乳児期にいろいろな素材に触れて、自発的に遊ぶことを経験してきた子どもたちは、いよいよ自分のイメージした事を表現して遊ぶようになります。

子どもが主体的に遊べるよう、成長・発達段階に合った玩具や素材を用意し、遊びの広がりを計る事を大切にとらえています。

1つの箱が、動物になり、自動車・人形・魚・鳥・家・オモチャ…になります。

動くためには?浮くためには?

と更に工夫しながら作っていきます。又、作った動物の動きや泣きまね、ことばあそび、ゲームあそび、更には劇あそびにも発展させることができます。

「~したい」「~みたいにしたい」と保育者と共にイメージを共有しながら、それらしく作ろうとする3歳児。少人数のグループで話し合い、意見を出し合い、ひとつのものを作りあげていけるようになる4歳児。

5歳児は、意見を出し合いながら分担・協力して活動の中に目的が持てるようになり、疑問を持ったり、発見したり、思考したりしながら見通しをもって、クラスでひとつのものを作り上げていきます。

誰もが自分の思ったことが表現できる、自分の力を存分に発揮できる、それを発展させて次のものを自分自身で作っていく、そんな時と場を与える事を大切に考えています。

“作り出すことが楽しい”子どもの様子を見守りながら、子どもが自分の頭で、自分の手で苦心して作った物こそ、創造力を秘めたすばらしい作品であると認めてやりたいと思います。

 

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