京都市伏見区の社会福祉法人 紫山(しさん)福祉会 大受保育園(おおうけほいくえん)。

5歳児 きりんぐみ

〇健康な身体で力いっぱい遊べる子

〇友だちを大切にし力を合わせて意欲的に行動できる子

〇友だちや異年齢児の存在を認め仲良く遊ぶ子

〇まわりのものに関心をもち 豊かな感性と考えをつくり出す子

〇自分のことは自分でできる子

”なぜ~しないといけないのか”ということが大人の援助のもとでわかってきて、子ども自身も ”遊びたいけれど、もう 給食の時間だから片づけよう”といった2つの相反する気持ちに折り合いをつけて、自立から自律へ向かっていきます。

そして ”きりんぐみなったから~する” ”きりんぐみだから~も~もできる” と自分のことは自分で、友だちのために・クラスのためにきりんぐみとしてみんなで力を合わせて協力することが嬉しい活動となります。

そこで生活の中で必要な当番(給食・おやつ・ぞうきんがけ・布団敷き・野菜や花の水やりなど)として、どんなことができるのか子どもたちと相談して決め、グループで責任をもって取り組んでいます。

そうして自分たちで生活を進めていくことで年長としての自覚を育てています。

また、グループの中でリーダーをつくり、今まで保育者にたよってきた部分も「リーダーさんに聞いてもらったら?」と方向づけることで、子ども同士の関わりを深めていっています。

トラブルの仲裁や困っている友だちの話を聞いたりすることで、子どもたちは相手の気持ちを理解していきます。

また 相手を通して自分を知ることをリーダーという役割を経験する中で気づかせていき、友だちを大切にし、力を合わせて意欲的に行動できる子どもを目指しています。

また、身の回りのことが一応ひと通り自分でできるように成長してきて、”言われなくても自分でする” ”一人でできる”ようになり、役割意識や課題意識もはっきりと自覚できるようになり、”自分は~だけれだも~する”という心の動きを通して、みんなと一緒に一つのことに取り組めるようになっていきます。

保育者手作りのエプロンをつけて給食室にもらいに行きます。自分たちで盛り付けをして配っているよ。

おかえりの時間に、その日の当番の子どもが表をめくり、次の白のお友だちに知らせているよ。

きりん畑の草をみんなで抜いて耕し、一人ずつ苗を植えて、水やり

や草ぬき等をして大切に育てます。途中で嫌になってしまうこと

もあるけれど、苦労して育てた野菜を収穫して食べると、野菜嫌

いな子も「自分たちで作った野菜は味が違う」「やっぱりおいしい

なぁ」と言い、喜んで食べていますよ。

おかえりの時間に、その日の当番の子どもが表をめくり、次の日のお友だちに知らせているよ。

毎朝2人で各クラスへ人数を聞きに行き、給食室や事務室に伝えに行く人数調べも、年長ならではの役割です。

☆異年齢の関わりを通して

年長組として、他のクラスの子どもたちにしてあげられることは何があるのか? 考え話し合い、関わる機会を設けています。

クラス内では自分勝手な行動をしがちな子どもも、小さな子どもたちを思いやる経験を通して、自分たちより年下の子どもたちを思いやる経験を通して、自分たちより年下の子どもたちのテンポや気持ちに配慮しながら活動をリードできるようになります。

生活の中の遊び、行事を通して小さい子どもたちからの憧れの存在となり、期待されている存在としての意識が芽生え、誇りや自信につながっていきます。

{こんなことをしているよ}

・乳児組の子の手をつないで一緒に散歩に出かける

・おやつの準備や片づけのお手伝い

・入室や着脱のお手伝い

・発表会でのプログラム進行

・園庭の遊具や玩具の片づけ

・幼児ぐみの行事でのリーダー的役割

・入園式・敬老の日の集い・クリスマス会 )でのお迎えのことば

仲間の中で育つ集団の力

4月当初、年長になったという喜びもあり、はりきる姿が見られたり友だち関係も広がっていきますが、まだまだ自己主張も強く、意見のぶつかり合いもあります。

年中組の時に見ていた年長組の姿に憧れ、今度は自分たちが様々な行事や遊びを経験していく中で、友だちと協力し合い、目的に向けて根気強く取り組むことや、時には自分の気持ちをおさえ、みんなと一緒に行動すること、遊びをより楽しくするために仲間に入れてもらったり、ルールや約束を守る事など、友だちと一緒って楽しいと思える集団作りをめざしています。

保育園生活の中で、子どもたちは不思議に出会ったり、自分の思いが通らなかったりする場面がたくさんあります。

そんな時、自分で調べたり、友だちや大人に聞いたりして新しい発見をします。(社会のルール、自然の不思議、遊びの工夫、時間の見通し、物事のしくみ)

散歩などを通して標識の意味を知ったり、道路の歩き方、公共の場でのマナーなどを身につけていきます。

どうやったらピカピカのおだんごになるんやろうなぁ」と失敗をくり返しながら工夫していきます。

友だちと遊ぶ中で、自分と友だちとの欲求のぶつかり合いや、トラブルがおきても保育者に頼るばかりでなく、自分たちで解決したり、ルール・約束を守ることにより協調性を養うなど、集団の中で社会性を身につけてきます。

自然に「一緒の高いの作ろう」と誘い合い、最後はクラス全員で1つの大きい物に挑戦していきます。

☆ドキドキワクワクの一泊保育

生活面で自分のことは自分でできるようになってきた子どもたちは、園や家庭から離れて自然いっぱいの施設で2日間生活することにより自立心を養います。

また友だちとの集団生活の中で寝食を共にすることで集団のルールを守って行動することの大切さを知ります。

そして、友だちと協力してキャンプファイヤー、宝探しなど楽しい経験を通して友だちとの関係を深め協調することを身につけていきます。

身体いっぱいに自然を感じ友だちと一緒に2日間を過ごし、帰って来た時の子どもたちはとても誇らし気で、お兄ちゃん、お姉ちゃんの顔になっています。

そして卒園の頃になってもこの体験は「もう一回行きたい」と心の中に楽しい思い出として残っています。

自然の中で走りまわり、虫カゴいっぱいにトンボやちょうちょを捕まえた子どもたちはとっても得意気です。

毎年「火の神」から手紙をもらい、「どんな人かな?」「ちょっと怖いかな?」とドキドキワクワクです。宝を集めると火の神に会えるんだとグループに分かれて地図を片手に「あっちかな」「こっちちゃう」と友だちと相談しています。

宝を見つけた時は「あった~!!」と大騒ぎ!

宝を集め、火の神に会えるキャンプファイヤー。

火の神の登場に大興奮!!火を囲んで歌に踊りにと楽しいボンファイヤー。

最後の園長先生のお話はドキドキしながらも心に残るあたたかいお話です。

☆子どもたちを飛躍させる運動会

個としての力と集団としての力を発揮する運動会。

様々な遊びを通して、友だち同士教えあったり、励ましあったりしながら、力いっぱい遊ぶ楽しさを身につけた子どもたちは、運動会の中で自分たちで目標を決めて取り組んでいきます。

「やればできる」「最後まで諦めない気持ち」を遊びの中で気づかせて、集団としての力、一人ひとりの心と身体の成長を目指しています。

リレーでは取り組みの中で意見のぶつかりあいがありながらも、各チームが相談しあって、勝つための作戦をたてています。

竹馬、のぼり棒、大繩、とび箱、鉄棒などの運動遊具であそび、その中から当日、発表したいものを自分たちで選んでいます。

幼児合同リズムでは、身体で表現することを喜び、年長児が中心となり、役になりきり楽しんでいます。

☆みんなが主役の発表会

運動面では、全身を使って遊ぶことで運動能力を高め、基本的なルールを守って最後までやりきる力を、造形面では、イメージを形にする遊びを通して、一人ひとりが自分の思いやアイディアを表現する中で、クラスで認め合える仲間関係を高めてきました。

発表会では、今まで培ってきた持てる力を存分に発揮し、一人ひとりが主役として自信をもち、最後の行事としてクラス全員で力を出し合い、気持ちをひとつにしてやりきる経験をします。

また、年長として、プログラムの進行を務める役割をはたします。

歌詞の意味を理解し、手話をしながら気持ちを込めてうたいます。

役になりきり、大道具、音響も自分たちで担当を決めて、全員で作りあげていきます。

子どもたちの楽器と保育者のピアノが一体となります。

5才児にとってたいせつなことは、仲間の中で自分の価値を認めるということ。

仲間の中で輝く自分を見つけた時や自分の思いやイメージが仲間に伝わった時大きな力となり、心の成長・自信・次への意欲へとつながり自己肯定感を育みます。

小学校へ行っても新しい仲間の中で自分らしさを大切にし、友だちを思いやり、信頼関係を深め、自分に自信を持って成長していって欲しいです。

PAGETOP