子どもたちの発達を保障するための環境作り
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手作りオモチャ
当園では、大人の豊かなかかわりの中で、子どもたちの月齢に応じた発達を促すため、身近にある物を利用しながら、子どもたちにとって、興味ある魅力的なオモチャ作りや環境作りを大切に保育しています。
特に、子どもたちがよく遊んだ手作りオモチャについては、製作展や機関誌、クラスだより等で「身近な物を使って作れるオモチャ」として、子どもたちの遊ぶ様子や作り方などを紹介しています。
1~3ヶ月
★外からの刺激で脳がどんどん発達する時期
- いつも新しい刺激を与えて積極的な反応を引き出す
- 目の前にぶら下げて引っぱりやすいもの(正面におき左右の目を使わせる)
- 両手を使うことが大切
- 握る、つまむ、にぎったり、はなしたりするもの
▼つるして見るもの
<動いて音が出てカラフルなもの>
モビール
針金ハンガーのつるし玩具
くす玉
4~6ヶ月
★好奇心がいっそう高まる時期
- 先に起こることを予想し見抜く能力を伸ばすことが大切
- 小さな物をつまむ訓練ができるもの
- お座りを促す運動
- 足を働かせる
- オモチャにさわって感触を覚えさせたり顔や手や服などにさわり質感や違いを覚えさせる
▼寝ながらひっぱるもの
プレイジム
オモチャをつるす
▼コロコロボール、動くオモチャ等、追視できるもの
▼さわる、ひっぱる、たたく、音が出る、動く…等、好奇心の持続できるもの
ガムテープ・セロテープの芯で作ったガラガラとでんでん太鼓
▼にぎって口に入れるもの
(おあそびマット)
オモチャのとりつけとりはずしができる
ガラガラヘビ
袋状の布の中にビーズを入れたフィルムケースをつなげて糸でしばり、くびれを作る
マラカス
マヨネーズの容器、フィルムケース、洗剤のスプーンの中に、ビーズやおはじき等を入れて振ったら色や音がきれいなものを作る
7~9ヶ月
★周囲の世界が広がる時期
- 遊びによって集中力と思考力をつける
- 平衡感覚を養い上手な転び方を身につける
- 生活音を聞かせて視覚と聴覚を伸ばす
- ひとりで考えその考えに基づいて動き回ることを身につける
- 足の親指をける遊び
▼座って指先を使って遊べるもの
たたく ひっくり返す
フタの部分はブッカーの粘着面をはり合わせる
透明のボウルの中にビーズやスーパーボール等を入れる。たたくと音が出て動きがきれいでおもしろい
ラップ芯に丸ゴムでボタン、鈴などつけたもの
つまむ ひっぱる
10~12ヶ月
★真の知識が芽生える時期
- 重ねる、差し込む、ふたをする遊び、スプーンをつかむ、小さなものをつまむ遊び
- 同じものと違うものの区別を教える
- 自他の区別、禁止の絶対性を知らせる
- 問題を解決する能力が芽生える
▼ひっぱり出す、つまむ、入れる、はがす、とり出す、つける…等、興味をもって指先を使えるもの
ミルク缶やティッシュ箱から、つなげたハンカチや不織布がひっぱり出せるようにする
フタに穴をあける
紙コップ人形・カラーボール等、興味をひく物をゴムの高さを変えてつるす
▼ひっぱり出す、つまむ、入れる、はがす、とり出す、つける…等、興味をもって指先を使えるもの
ラップ芯にカラフルなビニールテープを貼ったもの
牛乳パックを布でくるんで作った段差
ポットンあそび
Pボトルのフタ、ビニールテープ
ペットボトルやタッパーのフタ、ダンボール箱等に穴をあけ、そこからPボトルのフタや木片を入れて遊ぶ
13~17ヶ月
★感覚を豊かに受けとれる時期
- 階段の上り下り、しゃがむなど、腰や背中を鍛えてしっかりと歩かせる
- 皮膚感覚を鍛える
- どっちが好きあそび
- 注視する力、動くものを追う力を養う
- 物の違い、色合い、大小、軽重を身体で覚える
- 言葉を促すあそび
あき箱に手を入れて物を取り出せるぐらいの穴をあけ、下から出てくるようにする
布や丈夫な紙を貼ったBOXを作り、中にオモチャや布等を入れておく
茶筒の缶のBOX。いろいろな素材の紙を入れたり、音のでるものを入れておく。
1歳半~2歳
★広い世界へと行動範囲を広げる時期
- 物をしっかりと見つめる経験
- 口を発達させ舌をやわらかくする経験をさせる
- 形や色への感覚を豊かにし外の世界のものにじかにたくさん触れて触角を豊かにする
- 道具を上手に使うことを体験させ学ばせる
- 自分の判断で助けを求めたり物を選んだりするような経験をする
- 自分をコントロールする経験をさせる
▼言葉を促せるもの
写真の切りぬきペープサート・パペット・くつ下人形・軍手人形・クラスのお友だちの写真絵本など
軍手人形を使って おはなし
▼みたて・つもりの芽ばえを養う
フェルトのケーキ
マジックテープのタペストリー
バック
洗剤のあき箱に布を貼って作る
段ボール箱を利用して(箱自動車)
箱自動車
ダンボールの角に綿花を入れ、角を安全に作る
段ボール箱を利用して
出たり入ったり、押したり…
大型段ボールを斜に切り補強して布を貼る
段ボール箱を利用して
折り込んで作ったすき間に牛乳キャップをさしこむ、ならべる。
段ボール箱を利用して(ゴリラのおうち)
ゴリラのおうち
大型ダンボールの4面を利用し、キルティング、フェルトなどを使って遊べるプレイボックスを作る
いろいろな素材の物をくっつけたり、はがしたり、並べたり…
ダンボールのお家
システムキッチン
冷蔵庫
2歳~3歳
★ことばとみたて・つもりのイメージが豊かにふくらんでいく時期
- 変化する素材に働きかける経験を豊かにする(素材の組み合わせを工夫してあそびが広がりやすいようにする)
- みたて・つもりのイメージや生活再現あそびを広げていく(イメージや生活に結びつきやすいものを用意する)
- 対比的認識の獲得(大小・長短・多少・きれいきたない等)
- 手先の機能操作力を養う(切る・つまむ・はる・かく・作る)
- 二語文~三語文~多語文へ、質問がさかんになる時代へ
- ひとつのことに集中する時間が長くなる
- 集団でのごっこあそびが盛んになり、手をつないだり、みんなといっしょのあそびを喜ぶようになる(絵本から発展するあそびに喜んで参加する等)
▼生活再現あそびを豊かにできるもの
フェルトの食べもの
フェルトの食べもの
手作りの洋服
洗たく物ごっこ用に作ったミニサイズのシャツやズボン
だっこ人形・布団
▼ごっこあそびを豊かにできるもの
・お弁当箱、スプーン、おたま、お皿、コップ等の家庭用品
・ふろしき
・エプロン、かばん、おんぶひも
・いろいろな絵本の登場人物のお面
なべ・フライパン
テーブルとイス
牛乳パックを利用して布を貼って作る
携帯電話
お面を使ったごっこあそび
オモチャのひき出しの中には絵本の主人公のお面がいつでもとりだせる様に入っている
▼手先の機能操作力を養えるものや対比的な認識ができるもの
スナップちゃん
フェルトにボタンやスナップを取りつけあそびながら興味をひき出す
ボタンちゃん
わっかちゃん
ラップ芯などいろいろな輪っかに布を貼って作ったもの。大小・太細いろいろな輪っかを作る
洗たくバサミちゃん
いろいろな形に切ったダンボールに洗たくバサミをつけてあそぶ
マグネットあそび
マグネットシートに絵を描いたり、〇△□の形にした物を使って構成あそびやおはなしを楽しむ